所在地 | 山形県山形市 |
構造 | S造 |
規模 | 地上9階/地下1階 |
竣工 | 2008年3月 |
敷地面積 | 4,986.42㎡ |
建築面積 | 2,508.70㎡ |
延床面積 | 16,212.32㎡ |
1922年(大正11)二本松医院の開業に始まる本院は,山形市の中心市街地にあって,これまで一貫して精神科医療を展開してきた。これからの総合性精神科医療・保健・福祉の向上を目指し,地域の期待に応える医療拠点とするために,また療養・職場・衛生・アメニティ等の環境の改善のために改築された。既存病棟との兼ね合いや敷地の狭隘さなど,計画上の制約も多々あり,平面形は光庭を取り囲む回遊廊下の外側に病室が並ぶ,単純でコンパクトな矩形型。
内部空間は,明るい木目調仕上げを多用し,窓の腰高を65㎝と低くしたことと相まって,病棟内は明るく開放的な印象となった。入院定数は339床と変わらないが,一人当たりの病室の面積は4.3㎡から8.2㎡以上と改善されている。
患者へのサービスにとどまらず,施設を地域の住民にも開放したいという病院側の考えから,コンサート等の催し物への活用の可能な中央待合や,イタリア在住の彫刻家・加藤朝美氏の作品が設置された「ふれあい広場」が敷地の角部に整備されている。