山の文化と風呂には深いつながりがあります。古く山人の家業には風呂屋の経営があり、その風呂は湯船に入るのではなく、蒸し風呂であったとされます。
山伏は母なる胎内と見立てた山の中で修行することによって、日常生活の中で心身に蓄積してしまったケガレを清浄にしようとし、それを「六根清浄」といいます。六根とは人間の五感に意識を足したもので、その意識のさらに深い部分にあるのが「阿頼耶識」と呼ばれます。
つたやは400年の間、山に詣でる人々と寄り添ってきました。山をめぐり日常の汚れを落とし、さらに蒸け風呂で心の原点に回帰し、生命の活力を日常に持ち帰ってもらいたい。そんな思いが蒸け風呂の名に込められています。
変若水の湯 つたや 阿頼耶蒸け風呂 コンセプトより引用